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■志賀フリーク高橋 |
■1999年12月10日 金曜日 03時39分10秒 |
これは零戦のデータでは有りませんが、志賀さんが空技廠にて紫電改のテスパイをなさっていらした時、翼内銃の弾道交差点を、200mに合わせていたと聞きました。(何で零戦の方は聞き忘れたんだろう・・・ 迂闊でした。) 20mm機関砲弾は大変重いので(7mm7の11倍!)、格闘戦闘で旋回途中に発射すると、遠心力で砲弾が目標より遙か下方に流れてしまい、これを命中させるのは至難の業であったと、坂井三郎氏の「大空のサムライ」にも書いて有りますね。紫電改ではこの戦訓により、機関砲に2度の仰角を付けて取り付けたそうです。 尚、343空時代、B-29の迎撃に上がったパイロット達の話によると、200mからの下方及び後方水平射撃では、その徹甲弾の威力が全くない、と嘆いていたそうで、体当たり覚悟の近接射撃、正面よりの反航射撃、若しくは直上方射撃しか有効射撃方法はない、と言う結論に達したとの事です。(しかも紫電改に装備されていたのは、21型の1号銃{初速600m/秒}より性能の良い2号銃{初速750m/秒}です。) 因みに私の手元の資料(「日本海軍史」第7巻)の、「各種固定機銃弾道低下量並びに弾丸飛行秒時表」によると、21型の99式1号銃は、 100mに於ける低下量0.09m、到達時間0.135秒。 200mに於いてそれぞれ0.37m、0.277秒。 400mで1.56m、0.582秒。 900mでは9.48m、1.494秒。 と、なっています。(以上高度5,000m・機速300kt) やはり200m以上離れて命中させるのは神業であり、しかも効果薄弱と言えたのではないでしょうか?
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