スリガオ海峡夜戦では、アイオワと同じセンチメートル方式の射撃レーダーを備えていたのは米戦艦6隻のうち半数の3隻のみ、この3隻で「山城」「扶桑」「最上」を砲撃しました。砲撃時間は03:49〜04:09の20分間、この20分間で「山城」「扶桑」撃沈(両艦ともその前に駆逐艦の魚雷を食ってはいますが)、最上にも多数の至近弾を与えました。しかもこのとき指揮官のオルデンドルフ少将は、劣勢の日本艦隊にあらゆる攻撃兵器を使用したことでかえって戦闘指揮の混乱を招き、駆逐艦「A・W・グラント」を同士討ちで大破させてしまっています。このため射撃時間が短かったのです。この射撃中止の間に「最上」「時雨」は離脱に成功しました。
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